はい、3日目にしてネタが尽きてきましたが、誰が得するのかはわからないものの思ったことをadvent calendar形式で書くネタの3日目です。
やめた会社のことを書くのはどうかなとも思ったんですが、前職が販売していたQooboが世界発信コンペティションで入賞したというので、ちょっと思い出したのでした。
Qooboってなんだっけ?
Qooboはしっぽの生えたクッション型ロボット?で、なんとも説明しづらいのと今日は本題ではないのでとりあえず動画をご覧ください。
具体的な台数を書いて良いのかわからないのでぼかしますが、まぁまぁ売れてるクッションなのです。僕は全く開発に絡んでないんですが、横で見てて「リーダーシップってこういうことなのかなぁ」と思ったのでした。
Qooboは当時いたメンバのこんなのあったら良いなから始まった
前職は年1でメイカソン合宿をしてまして、チーム分けしてだいたい数ヶ月で仕込みして合宿中に仕上げて発表会というのをやります。
この記事のときはもう僕いないんですが、だいたいこんな感じです。5人1チームくらいでやいのやいのやるんですが、数ヶ月で大体動くものできちゃうんですよね。人間やればできます(小並感)。
で。Qooboも2018年の合宿で出てきたものの一つでした。まだそのときはそんなにふわふわしてなかった。僕はパット見て「売れそうだから売ったほうが良いんじゃない」くらいの雑なコメントをした記憶があります。
そっからのリーダーシップとモチベーションがすごかった
だいたいみんなくっそ忙しい会社なんでほっておくと何も起きないんですが、このチームはすごかった。まず、仲良くしていた広告代理店を巻き込み、どうやったら商品が魅力的になるかをどんどん詰めていった。
試作品が劇的ビフォア・アフターくらいのクオリティ仕上がるんですが、部品は3Dプリンターやら外側の皮は一個一個メンバの手縫いやらを駆使して試作品を高速にブラッシュアップしていく。
そこから、手作業でサンプル品をつくり、展示会に出したり、コンテストに出したりを繰り返して賞も受賞。
あれよあれよという間に売れそうな算段も立ってきて、こりゃー販売するしか無いよなと。気づいたら代表的な商品になってましたという感じです。
学び1: モチベーションに勝るクオリティはない
そもそもベースの能力が高めだったのはあるんですが、それでも本人たちの"やりたい!"がものすごい原動力になっていたように思います。売れるようにしたいから広告代理店のヒトを巻き込もう、もっとクオリティを高めたいから工夫しよう、自分のイメージとは違うから余計な機能は削ろう、などなど。
Qooboちゃん、やっぱりIoT界隈で見せると、やれ「Bluetoothいれたい」だの「音声認識させたい」だの「なぜか高級なCPUつませたい」だの言い出すんですよね。もしかすると僕も言ったような気がしないでもない。けど、本人たちは確固たる商品のイメージがあるんですよね。なので、それは違うと。
毛皮も洗えない(※優しく洗えば洗える)だとかすぐボサボサになるのではないかとかいろんなご意見もあったわけなんですが、そういったデメリットがあったとしてもクオリティは譲れない。
作っている本人たちのコンセプトが尖っていたので、すごく良い商品になったよなぁという気がします。
学び2: 全員がリーダーたりうる
各々が自分から「どうやったら商品をよくできるのか」をよく考えるのですよね。一番シニアなヒトがやっぱり歳なりにうまくやってたなって感じはあるんですが、基本的には一人ひとりが良い商品にするためにはどうしたら良いのかということをよく考えて、コミットして行動してたように思います。
どんな環境であっても、物事をリードしていこうとする精神は新しい価値を生む上で重要な考え方なんだなぁと感じました。
学び3: 自分で決める、だからコミットできる
この辺には色々とご意見あるヒトもいそうですが、やっぱり最大のモチベーションの源泉は自分で決めたことだからコミットできるっていうところなのかなぁと。究極の自分ごと化。
最近コーチングとか流行ってますが、やはり物事は自分で決めていただいたほうがコミットしやすいのだよなぁというのをこのときしみじみと思いました。
こうなるとマネジメントとして何ができるのかは結構深いなと・・
極論、メンバが勝手に頑張っちゃう前提だとマネジメントってやること無いんですよ。究極はお金を出してあげるくらいしかやることが残らないので、そうなるとほぼ投資しているのと同じになっちゃうんですよね。
けどそうなっちゃうとメンバとしては「別にこの会社にいなくても良いかなぁ」と思っちゃうんですよね。僕が結構思いがちなタイプです。お金に色はないので、よりお金を出してくれるところに行こうっていうだけになっちゃうんですよね。
見ようによっては、メンバはやりたいことができて会社は儲かってるのでいいじゃんって話なんですが、とは言っても一人親方の集まりだとナレッジは共有されないし効率も一向に上がりません。組織が大きくなると一定レベル分業は前提とせざるを得ません。
なので、個々人のモチベーションと組織の都合の妥協点をうまく見出していかないといけないんですが、ここのアラインメントが組織マネジメント上肝になりそうですね。
あんまり結論なかったですが、今日はこんな感じでお茶を濁そうかなと・・・
蛇足:Qooboとわたし
Qooboのおかげでマツコ会議に映れました。(だいぶ昔です)