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経営学は経営の役に立つのか、WebでビジネスケースからMBAを学ぶ方法

タイトルにキーワード詰め込もうとしたら頭悪い感じになってしまいましたがご愛嬌。。。

知人に教えてもらった企画「経営学は役に立つのか?」というのがあったので、そこで経営学とその実践の話をあれこれと聞いてきました。

実は所用で遅れていったので、前半はあまり聞けなかったのですが「経営を学ぶ」という貴重な方法論を聞けた気がしたので書いてみます。

merc.e.u-tokyo.ac.jp

経営はやるしかない?こともないのでは

経営者の人と話をしていると「経営はやることでしか学べない」という話がでることがあります。それはその通りだなと思う節もあるのですが、一方でコンサルにいたことがあると常に「ベストプラクティス(らしきもの)」を提案するので、形式知は一定レベルであるのではないかと思うところもあります。

細かい話ですが、5フォース分析を知ってればある程度網羅的に事業の脅威を洗い出せますし、バリューチェーンだとかコスト配賦だとかいう概念が頭に入ってれば無いよりはましな経営ができそうに思います。

つまり、知ってれば大分ましになるはずのノウハウというのは一定レベルで存在しているはずだなというのが個人的な考えではあります。

プロと素人の差があるとすると、5フォース分析みたいなやつを"こなれた"感じで説明できるかという点に尽きる気がします。こなれてないと、よく見る取ってつけたような謎のマトリクスとか、何が言いたいか結局よくわからない謎の分析になってしまったりとか、いろいろ起きるのでした。

経営学は役に立つのか?知っとくと使えることもある

今日の講座は東京大学の准教授 稲水先生と経営学の理論をもとに企業をコンサルする株式会社ビジネスリサーチラボ 伊達さんの対談形式でした。テーマは「経営学は役に立つのか」という結構攻めたタイトルです。

おおむねの結論としては、どんな組織にでも通じる一般法則を見つけることは中々難しい。数千人規模の会社もあれば数十人規模の会社もあり、会社のステージや状況や課題も異なるわけです。どんな組織にも通じる法則というのは中々存在しません。

一方で、経営学にはビジネスケースの蓄積という側面もあります。個別具体的な事例を事例の報告として蓄積するということです。一般化するほどの法則もないが、参考になりそうな事例。医療でいうところの症例報告のようなイメージです。

ビジネススクールではこのビジネスケースをしこたまやることで、日々発生する課題に対しての解決の糸口を見いだせるようにする・・・・というようなイメージのようです。

ビジネスケースはどこで読めるのか。実は日本語資料あるらしい。

結構個人的にはいろんな本を読んだつもりなのですが、どうも抽象的な方法論に終始することが多いなぁと感じることが多々あります。そこで講演の終わりにアレヤコレヤと質問していたら、後ろに座ってたおっちゃんが教えてくれました(笑)。

www.casecenter.jp

一般財団法人 日本貿易研修センターがやっている日本ケースセンターです。ハーバードをはじめとした海外のビジネスケースを日本語に翻訳しているようです。会員にならないと中身は見れないのですが1万件以上のビジネスケースが翻訳されているとのこと。

知らなかったのですが、実は英語圏ではWebでビジネスケースが結構普通に読めてしまうとのこと。確かに調べてみたらHavardなどの有名どころが結構出してます。MBAいらないけど勉強したいという人には結構好いかも?

hbsp.harvard.edu

www.gsb.stanford.edu

MITは無料のもあるようですが、teaching noteは非公開のようです。

https://mitsloan.mit.edu/LearningEdge/Pages/Case-Studies.aspx

英語圏で探してみると結構見つかりそうではあります。ただ、ビジネスケースは客観的な答えがない分センスが問われるところだと思いますので、それなりにセンスのよさそうな大学や組織のものを選びたいところです。

Where can I get access to Harvard Business School case studies for free? Are these available in libraries or online? - Quora