似たような書籍でFounders at Workというのがあるのですが、それの日本の起業家バージョンと言える本。Founders at Workは起業した人たちの生々しい経験が読める・・・という感じだったけど、本書は著者の意図を持って起業家の体験談を再構築しているので情報として貴重な書籍だなと感じました。
Founders at Work: Stories of Startups' Early Days (Recipes: a Problem-Solution Ap)
- 作者:Livingston, Jessica
- 発売日: 2009/03/11
- メディア: ペーパーバック
起業家の経験を著者の視点で再構成してる
個人的にこの書籍の一番の価値はここかなと思っているのが構成です。Gunosyやクラシルをはじめさまざまな起業家の体験談を要素に分解し、それを著者の観点で再構成していることで情報としての価値が増しています。
下記のように、誰もが起業しようと思ったときに考えるお悩みをもとに、各企業化がどうして行ったのかを書いています。
- 第一章: アイディアを見つける
- 第二章: 最初の仲間を集める
- 第三章:プロダクトを作り、ユーザー検証する
- 第四章:ユーザーを獲得する
- 第五賞:資金を調達する
起業にいたるまでの困難は人によって違うのがわかる
たとえばビズリーチの南さんは最初のエンジニアの採用に非常に苦労していたようです。
一方で、メルカリなんかはユーザ獲得に苦労するんですよね。もちろん、開発もそれなりに大変だったとは思いますが、 後発だったのもあってユーザが伸び悩むわけです。
さらに、クラシルなんかは料理動画というプロダクトにたどり着くまでの道のりが結構長かったご様子です。
こういった感じで、十人十色のそれぞれの困難と、それぞれの工夫が読める。なかなかおもしろいなと思いました。
起業のハードルを下げてくれる、かもしれない
たとえばヤプリは週末起業という形で始まり、プロダクトローンチまでかなりの時間をかけていました。副業・複業は国も推進してますし、社会的にも受け入れられてきているので今後こうした事例が増えてくることも読んでるとイメージできてきます。
おまけ:起業について思うこと
僕が他人にものを売りつけた初めての経験は、小学校のときに時間割表の下敷きをパソコンで作って売ったことだったりします。ちょっとおやつ買う程度の利益しかなかったんですが、何枚か売れてすげー俺とか思ったものでした。
そこから思いついたものを作って売ったり配ったりちょこちょこしてたんですが、僕の中で起業ってこのくらい軽いものでいいのかなっていう気がしています。
せっかくやるなら、面白いこと、やってみたいこと、挑戦してみたいこと、そういうことを色々試せる世の中になっていけばいいなと思う昨今でした。