最近コンセプトとかビジョンとか言ってる人がたくさんいます。
正直、何を言っているのかがさっぱりわからない人が多かったため、今まで完全にスルー対象でした。
しかし、最近のcookpadやpixiv,mixi,gree,DeNAを見たり戦略コンサルに就活するにあたり色々勉強している流れで、ほんのり理解できた気がしたので書き散らかしてみようかと思いました。

コンセプトの代表格と言えば自分の中では高須賀さんです。
詳細な理屈はあまり腑に落ちていないので覚えていないのですが、常々コンセプトの重要性について説いて回っており、新しいコンセプトに出会いたいと真剣に思っているようです。

一方でビジョンの代表格はMITメディアラボで石井教授のNIIでの講演の言葉を今でも覚えています。

technologyは一年で古くなる。
needsは10年で古くなる。
しかしビジョンは100年続かせることができる。

すごく抽象的で概念的な言い方をすれば、よく学生が言うような「本質」だとか「軸」だとかそういうものであるような気がします。(これに関してまた色々と言いたい事は無いことも無いのですが、また暇な時に・・・・)

自分もwebサービス作りに絡んで4,5年経つのでぼんやりとその重要性に関しては認識していました。
実に色んな種類のサイトやらシステムやらを作りましたが、明確に流行るものと流行らないものには差があった様に思います。
簡単に言えば、見ればすぐに誰が使うかわかるものと、一体誰が使うのかが謎なものです。
もちろん謎だけど流行ってるものというのもありますが(自分は絵をかかないのでなぜpixivが流行ってるかは理解しがたい)、ユーザ的には何らかの共通点を見いだすことができそうだなと漠然と感じています。
きっとこれがコンセプトやビジョンに当たるのではないだろうかと思います。

さて、コンセプトやビジョンというものはwebサービスにおいて重要なんでしょうか?おそらく答えはyesです。

webサービスとは読んで字のごとく「webを通じてなんらかのサービスを提供」するものです。
pixivならイラストを見たり描いたり。mixiなら友達との交流。ECサイトなら買物。そいういう感じです。
色々なサービスについて色んなことが言えるのですが、今回は議論をわかりやすくするために特にSNSについて取り上げたいと思います。

SNSは、少なくとも日本に関して言えばmixi・gree(前期)に始まり、OpenPNE系などのSNS乱立時代を経て、メジャーなところではモバゲー・gree(後期)・pixiv等にいたっています。
モバゲーもgree(後期)もpixivもSNSなのかと疑問を持たれる方もいると思いますが、それはもっともですし、しかもそこがキーポイントです。

SNSは、先発組と後発組で明確に戦略が変わっています。
皆様ご存知の通り先発組の代表格はmixiとgree(前期)です。
この両者の争いに関しては他に譲りますが、基本的にはどちらがデファクトになるかという争いでした。
機能やデザイン面での多少の差異はありますが、どちらも日記・コミュニティ・足跡など非常に似た機能を持ち合わせており利用目的も非常に似ていました。
どちらが先にデファクトになるのか。デファクトになりインフラとして機能するようになるか。これがとにかく重要でした。

一方で後発組をみてみると、pixiv, gree(後期),モバゲーなどがあります。
これらはSNSという体裁がある一方で、ゲームやイラストといった特定のコンセプトを明確に打ち出しその地位を不動のものとしつつあります。
pixivといえばイラスト、gree・モバゲーといえばゲームという形です。
(携帯ゲームは携帯固有の大人の事情があるためgreeとモバゲーはデファクト争い以外の色々な要素がありそうです)
非モテSNSやゲイSNSなどOpenPNEをベースとしたSNSのうちある程度流行ったものもコンセプトを明確にしているものと言えます。
個々でのポイントは、後発組はコンセプトを明確にしているという点です。

これらの事例からわかる通り、先発組は汎用的な用途でマスをとりデファクトをとる戦略、後発組はコンセプトを打ち出し特定の用途に特化する戦略が有効であることがわかると思います。

実は、この傾向は動画サイトにもある程度言えます。代表的な例としてyoutubeとニコニコ動画を考えてみましょう。
youtubeは動画配信サイトとして不動の地位を築いている先発組です。youtube動画の埋め込み機能を使い(違法動画ではありますが)PVのまとめサイトやネタ動画サイトのインフラとして使われるようになっています。
一方で後発組であるニコニコ動画は、ご存知の通り初期段階ではyoutubeをインフラとして利用しており、その上にコメントでのコミュニケーションというコンセプトを上乗せして成功しました。

他にもフリーメールにおけるgmail(大容量化)、検索におけるgoogle(膨大な対象ページ)など多くがこうした後発組は「あるコンセプト」に従っているという例に当てはまります。

コンセプトはwebサービスにおいてなぜこうまでに重要なのでしょうか?
それはユーザがそのwebサービスにたどり着くためにはコンセプトが必要だからです。

例えばレシピを探そうと思ったとしましょう。図書館に行く、googleで探す、NHKを見るなど色んな方法が考えられます。
こうした様々な方法の中からあえてcookpadにアクセスする理由とは何でしょうか?
検索エンジンからたどり着くということもあるでしょうが、そうでなければ、「cookpadはレシピサイト」というコンセプトのサービスであるからです。
webサービスにたどり着くためには、現実の行為に対応されたコンセプトが必要なのです。

そしてそのコンセプトの中でナンバーワンであることがさらに重要です。

レシピと聞いてどのwebサービスを思い出すでしょうか?居酒屋なら?クーポンなら?多くの人が同じようなwebサービスを思い浮かべることでしょう。
しかしそれ以外のサイトについていくつあげることができますか?ググっちゃダメですよ。
たいていどんなサイトに関してもググってみれば似たようなサイトを見つけることができますが、最初に思い浮かぶサイトは大抵の人が同じモノです。
この立ち位置を築くことがwebサービスにはとても重要です。

これらを一言でまとめてしまうと、「適当な大きさのニッチでナンバーワンになればおk」なんですが、このことは本当に多くのwebサービスに当てはまっているということがわかります。

さて、コンセプトとビジョンの重要性についてはある程度ご納得いただけたでしょうか。
当たり前すぎることを連ねた感じはありますが、webサービスで起業したいという人でもこの「コンセプト」や「ニッチNo1」の重要性をあまり感じていないように思います。

長文となりましたが、webサービスにおいてビジョンやコンセプトというものがいかに重要であるかということが少しでも感じ取れていただけたら幸いです。

ここからは蛇足。

学生しつつプログラミングを通して、ある程度の分析を加えつつ、時々気分でアドバイスしたりして来てるんですが、戦略コンサルを就職希望しているのはこういう話が好きだというのが一番です。
全体から傾向をつかむとか、なにかの本質的な原因を探るとか好きなんですね。好きだからこんな長文がかけます(ぉ

平均よりはITのことしってますしきっと経験もあるんだろうと思いますが、元はと言えば会社とか経営とか絡んでみたいと思って全て始まってますし、それだけのモチベーションで(学生でかわいがってもらってた可能性はあるにしても)個人名で仕事もらえる程度にはなりました。

戦略と技術のどちらの方が貢献できるのかと聞かれると非常に答えずらいのですが、世間の人から技術的な点を聞かれることが多い一方で、私は戦略的な穴の方が気になって気になってしょうがないと思っていたりもします。
技術的にgoogleにはいれるほどなのかと聞かれるとかなり微妙ですが、それなりになんとかしますしなぜかいつもそこの人員が足りていないので実務上そっちに回ることが多いのですが、ここらで1回技術屋さんやめて戦略を専業でやってみたいものだなぁというふうに思っています。

この文章はとりあえず過去の事例をいくつか上げてみた程度なので、あまり戦略的な分析ではないですが、なんか適当な目的を考えていつか書いてみたいなぁと思います。

蛇足でした。こういうのは就職活動始める前にやるべきだな。

※コンセプト重要ですが、トライアンドエラーを認めてないわけじゃないです